メーデー!

旅行関係の備忘録ほか。情報の正確さは保証致しかねます。

コペンハーゲンヤバイ

 
マジヤバイ
 
フィヨルド観光列車乗り損なって山間の闇のなかひっそりと佇んでいたとか、オスロでほぼ飛行機乗り損なったとか、オールボーとかいうデンマークのワンオブ地方都市でいろいろな覚悟を迫られたとか、色々あるけど、なんかもう、コペンハーゲンが群を抜いた最大瞬間風速でわたしを吹き飛ばしてる。まだコペンハーゲン降りて一時間か二時間そこらなんですけど、コペンハーゲンヤバイよ、マジヤバイ。
 
まず広い。飛行機が着陸して荷物が出てくるところまで暫く歩かされるのは値段の安さで飛行機選んでるユーザーとしてはよくあるんだけど、荷物にたどり着かず一度道に迷った。
わたし、これまでいろんな道さ迷ってきたけど、空港の荷物のベルトコンベアまでで道に迷ったのはじめて。まぁ、途中トイレいったのはあるかもだけど、でもそれにしたってさ、普通一本道でしょ。降り口から荷物の回転寿司エリアまでさ、でも、コペンハーゲンカストラップ空港は違う。なんか離陸と着陸の制限エリアが合流してるのかどうかほんとさっぱり知らんけど、とにかく荷物回転寿司までのところに、めちゃめちゃ店がある。なに?ここ、ショッピングモールか?店構えの雰囲気的には、ららぽーとなんですけど。
 
で、空港から市内まで。なんか知らんけどデンマーク王国の首都コペンハーゲンはハチャメチャに国境付近にあるので、うかうか電車に乗ると隣国スウェーデン王国第三の都市マルメに輸送される。気を抜いてはいけない。闘争は常に続いているのだ。まぁとにかく、なんかメトロとかトレインとか書いてある看板の指示にしたがって歩いてくんだけど、そうしているとやがて行き着くチケット売り場(そこにはチケットの自販機がたくさんある。おたおた困ってるとチケット自販機エリアをうろついている赤いベストの係員が助けてくれる)の機械とか見ると、いろいろ選ぶとこあるんだけど、画面下部のショートカットメニューに「コペンハーゲン中央駅行き」とならんで、「マルメ駅行き」がある。空港があるのはなんか島?なんですけど、そこからオーレスンリンクという橋を渡るともうスウェーデンに入る。国境~~~国境氏~~~ちかいよ~~~~(只今文字列が乱れております。暫くそのままでお待ち下さい。)
 
お待たせしました。
 
で、だ。
コペンハーゲン国際空港からコペンハーゲン中央駅行きの電車は、聞いたところによると「Track2(たぶん二番線)」から出てる電車らしい。というか、二番線からでる電車でした。コペンハーゲン中央駅を最終目的地にしている電車が全てではないが、空港の二番線に立ち寄る電車は何にのってもコペンハーゲン中央駅に辿り着くと赤ベストは言っていた。わたしの到着した時間による可能性もあるのでそこは各自調べてほしい。なお電車についての詳細は以下のページを参考にしてわたしはコペンハーゲン中央駅に到達しました。
 
 
で、電車なんですけど、わたし切符売り場からプラットホームまでもわりと迷って、切符売り場にいる赤ベストパーソンに質問したんです。まぁ、わたしが道に迷いがちっていうのもあるんですけど、だって、まさかTrainのピクトグラムにどう見ても汽車の絵が採用されてるって思わなくて、Track1と2があってどっちにもなんか汽車の絵がついてるんですけど、煙突からなんかもくもく立ち上っててなに?機関車トーマス?みたいな。実際にプラットホームにはいってきたのは、新幹線[オルタ]みたいな、とにかく黒い新幹線でした。
ピクトグラムを見たとき、正直一瞬迷った。えっ、これ汽車か?MetroじゃなくてTrain(メトロでいくと乗り換えが必要なのだ)って頭に叩き込んできたけど、で、何?あの汽車の絵文字、新種のトランスポーテーション?みたいな。
コペンハーゲンヤバイ。想像を軽く凌駕してくる。マジヤバイ。トレインに汽車の絵文字つけてくるんだよ?嘘でしょだって、オメー絶対国際空港つくってそこにトレイン通したときさ、もしかすると確かにあの新幹線オルタではなかったかもしれないけどさ、汽車はまぁ、嘘とは言わないけどさ、さすがに遡りすぎでしょ。産業革命かよ。
 
それでもまぁなんとか頑張って乗って、旅行をはじめてから初めて有効な切符持ってるか確認されて、あーっ、都市!っていうか、大陸に近いんだなぁ、ヨーロッパ大陸、フッフゥ!って、思ったりするわけですよ。そんで小一時間で到着するコペンハーゲン中央駅、コペンハーゲン中央駅ヤバイ。何がヤバイって、駅前に遊園地ある。あーっ、チボリ公園、そこにあんの?みたいな。いまクリスマスシーズンなので、中央駅前のチボリ公園めっちゃライトアップされてんの。超きらきらしてる。23時までオープンしてるそうです。
 
なんかもう、ヤバイ。
コペンハーゲンって、コペンハーゲンですよ。ネットで調べるとすぐ麻薬とか移民とか出てくる、あのコペンハーゲン。今回のわたしの旅程では、最後にして最大の都市です。いや、同じく首都のオスロのことを悪くいう訳じゃないんですけど、やっぱコペンハーゲンでかい。大陸に近い。人が多い。
で、そのデカコペンハーゲンの中央駅。煉瓦造りの中央駅はなんかもう、古い感じで、雰囲気ムンムンなんですよ。建て直しました!って感じの東京駅とはまるで違う。まぁあれはあれで良いですし、コペンハーゲンと比較して東京駅が悪いって訳じゃないんですけど、コペンハーゲン中央駅には「「「圧」」」がある。そんで、何でか知らんけど全体的に良く言えばムーディー、言ってしまえば薄暗い。ヤバイ。
そんでそのムーディーな薄暗さの中でもみの木にライトアップとかして、ぴっかぴかにしてる。まぁそれはいい。他のところでもなんかピカピカしてたし、と、思いながら出口をとりあえず潜るとね、
 
チボリ。
 
えっと、ここ、舞浜駅かな?
 
いや、チボリ公園の規模?というか、(知らんけど)動員数とか、町のなかでの立ち位置的に、たぶんふさわしい換言は「東京ドームシティ」くらいだと思うんですけど、ぴっかぴかにライトアップされた東京ドームシティが、煉瓦造りで、クリスマスオーナメントが放つ光以外極力絞ってまーす、節電中でーすって感じのいわゆる東京駅の位置にある中央駅の出口出たら、なんかもう道はさんでバーーーーーーンってあるの。ヤバイ。
こちとら一番警戒しないといけない瞬間なんですよ。旅程最終局面市街地到達の観光客とか、カモが自分の羽根むしって鳥肌というか鶏皮に下味つけて、そしてネギ背負って満を持して現れてる感じある。その自覚、わたしにもある。初期は食費から旅費を削ってたもんだから少しでも安く少しでも安く値札を見比べる元気があったけど、正直言って今のわたしにそれは無い。目についた、おいしそうなもん食ってるし、デンマークは北欧諸国の中でも酒類への課税が低い影響かコペンハーゲンがヤバイせいか、とにかくめちゃめちゃビールとかずらって並んでるんで、クリスマス限定パッケージっぽい缶ビール買ってる。おいしい。
それにこれまでと違って、あんまり悠長に見比べてたら人とぶつかるし、見比べてたところでもう所謂西欧に近いところの元西側国家の首都なので、どれもこれも概ねおんなじような値段してる。さすが。
そんななかでもさっきまで悪あがきして、ショーウィンドーに入ってるバケット見比べてたりしたら、不意に至近距離に気配を感じ「何奴ッ!!!」て顔をあげたら、なんか、ラリラリハッピーな感じの、山のあなたは空遠くのさいわいを見るような感じの眼差しの浅黒い系あんちゃんが、「良い反応速度だな」って言いたげにニコッというかニタッとして、離れていったんですよ。「良い反応速度だな」って。
 
 
一番気を抜いちゃいけないところなんですけど、出口潜ると、道はさんでなんか、もう、ディズニーランドがあるんですよ。
もう気を抜くとかそれどころじゃない、浮かれる。
一番気を抜いちゃいけないところで、浮かれる。
これ、もうちょっとなんとか出来なかった?ほんと、道路はさんで目の前が、政府機関とか商業施設とかバスターミナルとかそういうんじゃなくて、冗談じゃなくマジ、チボリ公園。遊園地あんの、駅のマジ真ん前に、キラキラオーナメントの。冗談かよって、夢で見てんのかな?みたいな、キラキラ。
 
コペンハーゲンという圧倒的な現実が、わたしの既成観念を破壊していく。
 
最後にいまのわたしは、シティホテルネボという中央駅裏のホテルっていうか、なんか留学してたときの現地びとから哀れまれる設備だった寮をちょっと思い出す(寮より綺麗で明るいし暖かい、無線インターネットもある)空間に佇んでいて、外からは愉快な鐘の音が聞こえるんですが、このホテルのあるエリア・コペンハーゲン中央駅裏について紹介したいと思います。
この駅裏エリア、コペンハーゲン中央駅から各々ホテルまでで検索すると徒歩一分とかいう、いかにもコペンハーゲン中央駅は駅裏に続く出口もってますよ~って感じの検索結果出してくるんですけど、現時点の検証結果として、コペンハーゲン中央駅にはそういう駅裏に繋がる出口はないです。別に工事してる風もないので、たぶんGoogleマップが見せてるのは幻かなにかだと思います。観光客を幻惑して食うタイプの。
 
実際、確かに駅から五分かからずに着くんですけど、五分かからず駅からホテルに着くためには、コペンハーゲン中央駅の、チボリ公園じゃない方の横道のささやかな出口から、薄暗いながらオーナメントのおかげでムーディーな雰囲気の駅から出てきたあとということもあって、もう寒々と薄暗い駐輪場を突っ切る必要があって、そうすると三分くらいで駅裏ホテルエリアに突入します。初見でそんな道通らねぇよ。
 
でもまぁ、結果としては今回のホテル、やっぱダントツで近いしそんなに迷わなかったのでよかったです。たぶん空港からホテルチェックインまでのRTAで自己ベスト出してると思う。窓の向こうではなんか戦隊ロボが合体変身するときみたいなウィーーーーンガシャガシャみたいな音を放ったあと、パトカーのサイレンが爆音で響いたかと思うと走り去った。ホテルの部屋にあるテレビでは、デンマーク版警察24時みたいな番組が流れている。顔をモザイクで塗り潰された容疑者が、誰も声を荒げないからびっくりですね。コペンハーゲンとかいう意味不明な現実が、わたしの想定を片っ端からぶっ潰していく。コペンハーゲンロードローラーで整地された瓦礫の山のなかに、わたしは息を殺しながらひっそりと佇んでいる。現場からは以上です。