メーデー!

旅行関係の備忘録ほか。情報の正確さは保証致しかねます。

コミュ力ゴミ虫同人失格者ですが、アウシュヴィッツ強制収容所博物館に行ったので備忘します

 
タイムライン(日本標準時)から時差マイナス七時間(推定)の時間軸で、フォロワーの神絵師から送られてくる表紙進捗に顔面崩壊したり、おそらくブロック→ブロ解頂いたフォロワー(過去のつながり)アカウントにおける、相互フォロワー限定公開の壁に追突したりしている。ブロックされてないだけマシでは?
同人人生を謳歌したいと思い「界隈」との交流を試みた結果生じた苦しみから、公開アカウントとツイート用の非公開アカウントを分けた過去があるんですが、非公開アカウントで自分の脳内の情勢を垂れ流してると、関心を持ってくださった他人(相互フォロー)から、非公開アカウントだけでなく、公開アカウントの相互フォローも外して頂けるダブルブロックチャンス!わたしもブロック気軽に使う性質ですしそれは全然構わないんですが、そこからの「相互フォロー限定公開」の壁がマジで分厚い。ログイン限定公開とか、フォロワー限定公開じゃダメか。ほんと、フォローとか返さなくていいので、アップされたそれを、わたしは見たい。あっ、でもわたしには見せたくないか……?みたいな思考がこもごもする。
もうこの際、ツイッターで相互フォロー公開はもうこの際いいので、人類(でかい呼び掛け)、いずれはpixivにアップしてくれよな!(たいてい相互フォロー限定公開、pixiv等にアップされなくない?※体感と偏見による個人の見解です)
 
そういうわけでコミュ力ゴミ虫同人失格者ですが、アウシュヴィッツ強制収容所博物館に行ったので備忘します。
 
私はクラクフ市内からアウシュヴィッツ強制収容所博物館に向かった。
クラクフ中央駅のバスターミナルから出てる「ライコニック」というような名前のバスに乗る。
例えば迂闊に市バスなんかに乗ると、バス内のチケットマシーンはタッチ型のクレカかコインしか使えなくて、飛行機から降りたての観光客はたやすく詰むなどするんですけど(あとマジの混雑をするしクソ揺れるので本数少なくても絶対電車乗った方がいい)、ライコニックは中央駅に隣接する窓口購入でも運転手からの購入でも、差し込んで使うクレカを使用できるので安心!料金は一人15ズロチ(20円前後)だった。
 
クラクフ市内からアウシュヴィッツ強制収容所博物館までは、バスで一時間半ぐらいかかる。なので妙に尻が深いライコニックに乗車して、時々うとうとしながら向かうんですが、わたしほんと、どう足掻いても人格がオワで、囚人と紙飛行機を口ずさみながらバスに乗った。そういうとこたぶん、ブロック→ブロ解の後相互フォロワー限定公開の作品を見掛ける原因だと思う。
 
ライコニックはアウシュヴィッツ強制収容所博物館の目の前に停まるので、後は人波に従って博物館入り口に向かう。他にバス停留所近くには軽食を食えるスタンド、博物館入り口ではない方の建物には本屋、郵便局もある。博物館ではない方の建物には地下にトイレがあり、利用には2ズロチ掛かるが、カードでの支払いにも対応しているので、安心して催そう。
ここはトイレは有料インフラの世界だ。ちなみにクラクフ中央駅の便所は硬貨のみ対応、クラクフ中央駅に隣接するガレリアとかいう名前のショッピングモールの便所は、利用料の支払い以前にクソクソ混んでて尿意が引っ込んだ。男女問わず列形成してたので、たぶんあそこも支払いがあるんだと思う。
 
 
ハイシーズン(夏場)のアウシュヴィッツ強制収容所博物館には、ガイドツアーを申し込まないと入れない。インターネットを見るに日本語ツアーが稀にあるらしいが、私は12:00開始の英語ツアーを申し込んだ。
博物館入り口には荷物検査の列があり、ツアー開始30分前ぐらいからこの列に並べるようになる。荷物検査前にインターネットで予約支払いしたバウチャーを提示、学生証のチェックがあるものと身構えていたが、パスポートだけで通過した。
荷物検査の後に博物館入り口に入場、奥のカウンターでバウチャーを見せると、音声ガイドの機械とヘッドホンの一式、そしてガイド参加者の身分を明らかにするシールを手渡され、シールを見えるところに貼ってからその辺で待つように指示される。
ガイドがミーティングスポットに接近すると、博物館奥のエントランスゲートにいる人がお知らせしてくれるので、同じようなシールを貼った人間の動きを見つつ、ゲートを潜る。
英語のリスニングが不得手な上、ここの人間のしゃべる英語は訛りが強いことが往々にしてあるので、周囲の空気を読む力が絶妙に試されてくるのだ。
極東クソ島国の同調圧力がどうのとか、普段は威勢良くキレてしまう性質なんですけど、この結果がこれ、どこでも人間同士のコミュニティ、懐に入る力、空気を読む能力が結局資本になるんだな、アハハ!笑えよ……(虚空に向かって)
 
ゲートを潜ってもすぐガイドがいるわけではなく、暫く待つ。我々のガイドは上下を薄い青のスウェットっぽいペラ服で揃えたおっさんだった。サンダルを履いていた。
ガイドのおっさんと合流するとまずヘッドホンと音声ガイドの使い方のレクチャーが始まる。音声ガイドと思っていたそれっぽい機械はおっさんのヘッドセットと繋がっており、これでおっさんの解説をヘッドホン越しに聞く機械だった。案の定説明を聞き取れず、無事おっさんに助けを求めて、音声ガイドの使い方チュートリアルをクリアした。チュートリアルは以下の通りだ。
1.機械右側面にある▲▼のボタンを同時に押したりなんとかして画面に表示されてる鍵マークを解除する
2.左側面にあるスクロールで音量を調節する
 
 
ここはアウシュヴィッツ強制収容所「博物館」と言うが、屋内展示はほぼない。アウシュヴィッツ強制収容所跡地を、延々と歩き回るツアーだ。行程は三時間を予定されていたが、同じようなことをしてるポーランド語ツアーやドイツ語ツアーがあるのでまぁ混雑するし、結果的に四時間歩き回った。
 
良く晴れた日だった。九月のヨーロッパをナメていた私は帽子も日焼け止めもなく、アウシュヴィッツ強制収容所はまだ建物内部の展示物(写真がメインだ)が多かったんですが、アウシュヴィッツ強制収容所博物館(アウシュヴィッツⅠ)から無料シャトルバスで向かうビルケナウ(アウシュヴィッツⅡ)はマジで日差しとの戦いの感があった。
他にもいくつか戦いがあり、何分後かも場所も言わず突如「じゃあ休憩のあとビルケナウ見学するからまたあとでね」と解散したガイドあるいは同ツアー参加者を雑踏のなかから見つけ出すミッションなどがあり、結局ビルケナウに着く頃にはツアー参加者が半減するなどしていたりもした。
ビルケナウ前の立ち振舞いにおける正解としては、たぶんシャトルバスの出る博物館前駐車場バス乗り場(ここからライコニックも発着する)前での待機です。緊張の面持ちで待機する我々の前に、ガイドはポテトを片手に、軽い感じでやってきた。
 
 
調べてるときに上のウェブページを拝見して、ゆうてなんかあるやろと思いながら行ったんですけど、特になにもなかった。
オルタナティブコミックのマウスを膝に受け、個人が歴史化する過程や彼我の差異に強い関心を持った人生でしたが、だいたい写真とか漫画とかで説明された景色が目の前にある感じ。
アウシュヴィッツ強制収容所博物館の方は整備されている感もあり、強制収容所というと出てくるような解放時の非人道的な栄養状態の写真をここぞとばかりに掲げてくることも無かった。
回収されおそらく再利用のために備蓄されていた髪の毛、靴、杖や靴磨き、義足、鞄や家具がところせましと並ぶケースはあった。展示スペースの都合上ごく一部しか展示はできないとガイドは説明し、わたしもまぁそうやろうなと思った。
ビルケナウに移ると、ソ連による解放当時に爆破されたまま保存されているガス室跡地なんかがあり、より遺構感が強くなる。
日差しにじりじりと焼かれながら、ひたすら草地を歩いた。ガイドの話によると強制収容所のエピソードのなかでとりわけ際立つのが冬の寒さの厳しさで、カポーは森で樹皮に火をつけ暖をとれることもあったがそれはごく一部、死のバラックですし詰めにされている銃殺待ちの受刑者の凍死を待たず、瞼や指や耳をネズミが齧っていくような話をしていた。
ガイドの説明のなかで、毎度決め台詞のように使われていたのはImagineという単語だった。敗戦後多くの書類が廃棄され、収容所における実態に関する多くの事柄は、生存者の証言しか拠るものがないと言っていた。ガス室に隣接する火葬場から集められた灰が展示されていた。
特にこれといって目を驚かすようなものはなく、当時を対象に扱った多くの作品や言説と同様に、ここに収集され消された人間の不在がうずたかく積み上がっていた。ナーロッパ的なものとして理解しているのでそれはそれでいいんですけど、衣食足りて礼節云々とも言うしマジで極限なので、囚人は有刺鉄線の外に恋とか無理じゃなかろうかと思いつつ、SSが常駐していた監視塔を横目に、二重になっている有刺鉄線を潜った。
 
見学を終え、生まれたての子羊よろしく一歩足を踏み出すごとに腰を痛めた我々は、往路同様ライコニックでクラクフ中央駅に戻り、生理痛に苦しむ同行者をベンチに座らせがてら、わたしは10ズロチ(200円前後)のアイスクリームを身ぶり手振りで買った。
味を三種類選べたので、ラズベリーと、なんか名前のよくわからん黒っぽいベリー、外国の香料のにおいがするピスタチオを選んだ。コーンに詰め込まれたアイスクリームの上には生クリームが乗っており面食らったが、甘くない上アイスクリームで冷える胃腸をやさしく包み込んでくれるいい仕事をしていた。