クレジットカードは欲しいものを全部買える魔法のカードではない
台湾旅行の出費を記録しようと思います。
というのも元々「あんまりクレカが浸透していない」と聞いていた台湾の特にクレカが使えないエリアを行程に組み込み「基本現金」の旅行を行った結果、残り残金を意識するあまりクレジットカードのことを「これを翳せば残り残金を目減りさせず欲しいものがだいたい全部買える魔法のカード」のように見做してジャンジャン使ってしまった挙句、特に旅程後半は何に使ったかの記憶がないからです。
↑しっかり応募したし、しっかり外れた
1日目:出国→台北
日本⇔台湾往復航空券:約6万円
航空会社はチャイナエアライン、内訳は運賃が3万円弱、税金と手数料が2万円強といったところです。
これベトナムと同じじゃん!とお思いの皆さん(私)、そうです。
台湾ならベトナムよりはまあ近いですし*1もうちょっと出費を抑えられるかと思っていましたが、旅程自体結構直前(一か月前)に突発的に思い付き、結構直前(一週間前)まで業務の方の予定がはっきりせず休暇申請を差し止められていた経緯もあり、予約が直前になったのが悪かったかも。
とはいえ、直前予約でも非人道的な時間に飛んでいる飛行機を選択すれば、値段としては確かにもうちょっと抑えることはできた。でもそんなことして熱中症で倒れても、今回私の手に優しく塩飴を握らせてくれる同行者はいないので、ここは金を出して身体的安全を取った形になります。
SIMカード:500元=2300円ぐらい
入国審査手前に中華電信のSIMカード売り場があったので即決してしまいましたが、入国審査後に価格競争されたより安いSIMカードがあったのではないかという疑念が未だに付き纏っています。実際確認していないのでわかりませんが。
今回もゲームをするために容量無制限海外Wi-Fiルーターを借りている(6000円ぐらい)
何でそんなことをするの? 街中や宿のWi-Fiの強度をあまり信用していないから、そして、SIMに何かあった時の代替手段を準備したかったからです。
とはいえ、これまで現地のSIMカードを借りて四か所ぐらい行動しましたけど、その時にSIMでトラブってネットに繋げなくなりアア……終わった…………!になったのって一回しかない*2。それにこの1回も、「SIMが故障しており永遠にネットに繋げなくなった」という訳でもない。
SIMの方で無制限容量インターネットを借りてさえいればどうということはないのでは? というのはそう。実際ハノイの宿で「クリーチャーの誕生日おめでとう」のチャットを打っていたとき、Wi-Fiの繋がりがよろしくなくなった瞬間にはWi-Fiを切って、無制限SIM4Gインターネットでマッチング待機に入っていた。SIMを借りない同行者がいるのならばいざ知らず、単身旅行でSIMを借りてWi-Fiも借りるのはちょっと過剰ではないか? とは思います。「SIMに何かあってもこっちにはWi-Fiがある」という心の安定にはつながりますが*3。
両替(@桃園国際空港):1万円→2123元
台湾の通過はニュー台湾ドル、略称としては$やTWD、そして元が使われるので、ここでは元を使います。
飛行機に乗りながら読んでいた地球の歩き方には「空港はレートが悪いので市内で両替した方がいい」と書いてあったのでここでは当座の1万円しか両替しませんでしたが、これは大きな間違いです。だいたい空港の両替だってどうせ銀行がやっているのでほぼ適正価格、わざわざ市内で銀行を探したって値段は大して変わりません*4。
台湾では銀行以外に郵便局でも両替でき、銀行と違って郵便局での両替では手数料がかからないのですが、銀行で取られる手数料だって30元、日本円にして130円ぐらいです。
市内で平日の15:00までしか空いていない銀行を探したり郵便局にわざわざ立ち寄ったりする手間を考えると、空港の銀行で一気に両替するかさもなくばATMを使った方がいいと教えてくれるネット記事を、空港で当座の1万円だけ両替した後MRTに乗ったタイミングで見つけてしまいわたしはハチャメチャに落ち込んだ。お前はいつもそうだ。
悠遊カード:500元(カード代100元+400元チャージ)=2200円ぐらい
悠遊カードって何? SuicaとかPASMOみたいなICカードです。コンビニやドリンクスタンド、飲食店、タクシーの支払いにも使えるみたいなので、台湾観光局のキャンペーンで見事2万円分のカードを当てられた旅行客の皆さんは結構贅沢できるのでは!? と思います。たぶん屋台では使えないと思う(カードリーダーとか見えなかったから)
↑の抽選に外れてもこのカードは購入可能です。
桃園国際空港から台北市内に行く電車に乗るために笑い男のシンボルマークみたいなあの青いトークンを買おうとしたんですけど、空港から市内まで140元、空港駅の券売機は100元と500元しか使えないところ、観光客が持っているのは100元札と1000元札だけだったので有人チケット売り場に行ったところ、旅行者にオススメ!ということで言われるがままにこのカードを買った。500元。
〇〇駅から××駅までの区画が明確に決まっている電車は兎も角、値段の仕組みが魑魅魍魎としているバスに乗る場合このカードはかなり便利でした。
両替(@台湾駅構内の郵便局):1万円→2145元
ほらあんま変わんないじゃん ちょっと立ち止まって考えようと思わなかったんですか?
ホテル:2万円弱(3泊)
ここに泊まったんですけど、口コミ見ました? スッゴイの
普段ホテルに拘りのある同行者と移動することが多く、宿のことは彼女に任せきりになることがほとんどだった*5。今回も同行者がいれば「この口コミはヤバイ」ということで回避した(できた)かもしれないんですけど、ここのクチコミを私が見たのは出発前日。バッチリキャンセル料フルで掛かる頃。逆に何でそこまでクチコミを見なかったんですか!? あんまり気にしてなかったから……
実際に泊まってみた感じとしては、そこまで酷くもなかった。
設備自体が諸々老朽化しており、また入室した瞬間から部屋の隅にはレースのように(おそらく前任者の)髪の毛が溜まっていましたが、シーツは綺麗ですし、枕から異臭がするわけでもなく、お湯もちゃんと出た。蚊も気が付く限りではいなかったし、ゴキブリもいなかった。何よりエアコンが効いている。
チェックイン時に確認したところテレビ・フロントへの内線電話は使えなかったものの、フロントに依頼したら交換対応をしてくれた。サービスの水もあった*6。
とはいえ設備が古いので部屋によってはたぶん口コミに記載の通り「シャワーホースがぶっちぎれていた」とかいうものもあるのかもしれない。
寝るときはドア前にバリケードを作り、近接する部屋の人間が吸っているのだろうタバコの気配を感じながら「ここで火事が起きたら死ぬな……」と思いつつ現地のアニメ番組が流しているノイエ銀英伝を見ながらうつらうつらとしていましたが、結果的には特段問題はなかった。身体への侵害行為に恐怖を感じず眠るためになんか、持ち運び式ドアストッパーみたいなものを持っているといいのかもしれません。ホテルの鍵穴に適合しているのかどうかわかりませんが……。
タピオカミルクティー:45元=200円ぐらい
宿にチェックインして荷物を置いて大体15時ぐらいだったので、以降は市内を散策している。
ドリンク:50元=230円ぐらい
夕飯:125元=600円ぐらい
夜食と飲み物:81元=350円ぐらい
1日目合計金額
- 往復航空券:6万円ぐらい
- Wi-Fiルーター:6000円ぐらい
- ホテル:2万円ぐらい(3泊 1泊だと6600円ぐらい)
※日本円で記載しているものは例のように日本からクレカを切って事前調達したものです。
- SIMカード:500元(2300円ぐらい)
- 交通費:500元(同上)
- ドリンク:95元(430円ぐらい)
- 食事:206元(1000円ぐらい)
総額 8万6000円
1301元(6000円ぐらい)
二日目:台北(順益台湾原住民博物館)
今回の旅行の主目的は以前台湾を訪れた際に行かなかった(行きそこなった/存在を知らなかった)博物館に行くことです。でした。
1日1館という謎の計算で日程を立てたため、旅行開始直前は「いや、どうせ1日で2館回って時間余るだろ……」と思ってたんですけど、ド夏の南の島をナメると人は死ぬので、これぐらいのペースで結果的に良かったんじゃないかなと思います。人は、暑さで死ぬ。
朝食:140元=600円ぐらい
この時行列の前後に並んでいた単身日本人ネキから「財布忘れたのでお金かしてもらえませんか……」という申し出を受け、ぜ~~~~~~ったいこんなん食い逃げだろと思いつつ、炎天下で40分並んでるの見てるしなぁ……というので、もう金の持ち逃げ前提で笑って流せる程度の出資をした後、返さなくていいよ……という話をしたところ「お嫌でなかったら電話番号を教えてもらえれば、帰国後にPaypayで送金します……!」というお言葉に、アッこの人本当に返す気なのか、笑って流せる金額しか出してないの悪いことしたかな……と思ったんですけど、帰国後の現時点までネキと思わしきアカウントからの送金は確認できてないです。
食事しつつ多少お話したときにネキの忙しいスケジュールについてお伺いしているのでまあ普通に忙しくしているんだろうな……と思っている。ネキ、どうぞお元気で。
そして金を貸す時は、(「金を貸した」という時点で記憶に焼き付いているというのはあるにしても)逃げられた場合もご健勝を祈れる程度の金額に留めた方が良いです。
順益台湾原住民博物館:150元=700円ぐらい
士林駅から故宮博物院行のバスに乗り、故宮前で降りてから故宮に背を向けてしばらく歩くとあります。
現在の台湾においてメジャーな文化等は17世紀以降*9大陸から台湾に移住してきた漢民族とされる皆さんの持つ文化や風習*10ですが、それ以前から台湾にお住まいの皆さんを台湾では「原住民」と呼びます。オーストロネシア語族というものに属しているらしく、フィリピンやインドネシア、太平洋の島々と関係が深いのではないかと言われています。
台湾原住民の内訳としては、現在政府に存在を認定されている16の民族と、「従来西部の平地に住んでおり、17世紀以降漢民族化の影響を強く受けたため民族の習わしが形骸化してしまった」とされ*11、認定はされていない「平埔族」と総称される皆さんがいます*12。
括りとしてはアメリカのネイティブアメリカンや、オーストラリアのアボリジニと同じ先住の少数民族といったところです。日本の事例でいくとアイヌで考えて頂くのが良いのではないでしょうか? 色々違うところはあると思いますが。ざっくりしたイメージとしてはそんな感じ。
館内の展示は基本英語・中国語(繁体字)ですが、映像資料にはそれこそ日本語音声がついていてメチャメチャわかりやすい! やはり第一言語って強い。映像からは1990年代~2000年代初頭の風を感じられます。
地下一階および2階よりも上は各テーマごとに各民族グループで実際に使用されていた文物が展示されています。どっかのフロアでムックリに似た口琴の演奏例がフロアにビヨンビヨンビヨンと流れていたりしてちょっとおもしろかった*13。
明確にフロア数を覚えているところでいくと、3階の信仰フロアや地下1階のフロアでは「原住民の踊りを体験してみよう!(地面にプロジェクターで投影されている足跡に合わせて足を動かしている様を録画され、AR技術を駆使して原住民の装束を着せてくれる)」とか、「祝祭の時に使われていた楽器を演奏してみよう!(楽譜付き)」があったりして結構面白かった。
博物館の体験エリアは人が溜まっていることが多いし昨今は感染症対策で触れないことが多かったのでほぼスルーしていたんですけど、ここは私が行ったときは平日だったということもありかなり空いていたので、この手の体験型展示をエンジョイする穴場ではないかと思います。11時過ぎた辺りからは校外学習らしい子供たちがゾロゾロいらっしゃいました。
故宮博物院とのセットチケットも売っているので、午後になると故宮を見終わった方が入って来たりもするのかな……とも思います。自分が故宮行ったときは7時間耐久したので、故宮に入った時点でここには来る残り時間はないんじゃないかな……と思わんでもありませんが。
昼食:50元=230円ぐらい
かき氷:180元=800円ぐらい
士林で腹ごしらえをした後、折角なので『地球の歩き方』に掲載されていたカキ氷屋に行くためにMRTで双連駅に降りて店に向かっていたんですけど、駅から店に行く途上にいた日本語話者グループが「カキ氷食べたいね~ あっ、あの店マジでカキ氷出してそうじゃない!? 行ってみよ~!」という話をしながら件の店の列に並んでいき、あんな風に上手く進む人生ってマジであるんだ……という驚きを持った。
ネット情報によるとマンゴーに気合い入れてる店なのでマンゴーが旬じゃない時期は営業しないという気合いの入りぶりらしく、マンゴーがメチャメチャ美味い。生臭い感じとか水っぽい感じとか、一切ない。うまさ100%濃厚マンゴー。こんな美味いマンゴーを、練乳カキ氷に載せて出していいんですか⁉ しかもマンゴー一個分ぐらいモリモリにして出して頂いて、良いんですか⁉⁉
あまりに美味いので扇風機の回っている店内で無心に食べてたら、前後してマンゴーカキ氷を入手した左右のカップルたちと比較して明らかに食事ペースが速い上、急激に冷やされた身体が悲鳴を上げるように心臓の辺りが痛くなった。
「身体を冷やすと身体に負荷がかかる」という中華概念*14のことを、(まあ腹は壊すだろうけど……)と思いつつ正直これまであまり理解していなかったのですが、ここで体感した。亜熱帯でいきなり身体を冷やすと、負荷がかかる。
なんか果物:10元=40円ぐらい
味は酸っぱいスモモって感じでした。
国立台湾博物館:30元=120円ぐらい
元々目を付けていた博物館ではありませんが、カキ氷を食べた時点で14時ぐらいで時間が余っていたので行った博物館。お子様がいっぱいいてかなり繁盛していました。
館内は「台湾の自然地理」と「人文歴史」のエリアに分かれているのですが、
「人文歴史」の終わり部分に「何を以って我々のアイデンティティと成すか」「我々の歴史は他者の視線によって作られてきた「見られる」ものであり、歴史を見る時は常に「誰が見ているのか」を注視するべきだ、云々」といった結句で締めくくられているのが、この手の歴史博物館にしてはかなりラディカルだな!と思いました。直前に見たものがベトナム国内の展示というのもあるかもしれませんが……*15。あと上野の国立博物館もこことは違い、文物を淡々と展示する態度を取っていた覚えがあります。
この手の歴史博物館って、「鑑賞者相手に明確に伝えたいストーリーがある(ベトナムの博物館)」か、そうでなければ「こういうブツがあります ブツの説明をします」という展示に終始しストーリーを語らない態度を取る(国立博物館)のどちらかになるような印象があるところ、ここは「我々が誰であるかは見る者によって異なる 後はお前が考えろ」という感じの、アイデンティティ論や近代史の概説書のようなことを言って締めくくるので、ちょっと驚いた。
あとなんか、以前Twitterで「台湾史には明確なハイライトのようなものがなく、なんかふわっとしている」というようなツイートを(私の見間違いかもしれませんが)見た覚えがあるんですけど、実際この手の展示を観てみても、なんか、ふわっとしてんな という感想を持ちました。ここはそこまで広くない博物館ということもあるのかもしれませんが。
展示の中に「天皇陛下が行幸した時に食べたレシピはこれだよ! おいしかったって言ってた~🎶」みたいなテンションのものもある。なんか、ふわっとしてんな……
四四南村:0元
台北101の近くに眷村をリノベしたイベント・展覧会オープンスペースがあると地球の歩き方が教えてくれたので行ってみて到着したのが16:30頃でしたが、パンフによると17:00頃まで開いているらしい資料館は既に閉まっていた。
眷村というのは第二次世界大戦後に中華民国で発生した国民党と共産党の内戦の流れで台湾に渡っていた国民党兵士とその家族が暮らしていた集落のことらしいです。
アイス:50元=230円ぐらい
併設されていたブックカフェにはこれまで自分の人生で通過してきた本の中でもかなりの比重を占めている好きな本が並んでいてびっくりしましたし、若干きまりがわるくなった。このラインナップを選んだ同じような趣味のサブカルクソオタク(個人または法人)が居るってこと……⁉
夕食:1480元=6700円ぐらい
何をしてこんなに夕飯を食ったのかっていうと、名の知れたレストランに入ったからです。一人で。
現地で人間を調達しようかと思いスマホにマッチングアプリを入れたんですけど、入れた瞬間なんかBANされたので、結局一人で行った。
Googleマップを駆使して駅から少し歩きローカルな夜市を突っ切って通り、レストランの入口で「一人で予約してないんだけど大丈夫か」というのをカタコトの中国語*16で聞いたらなんかOKだったみたいで案内してくれましたが、周囲の方々はレストランに単騎で入って来る人間ってちょっと見慣れなかったみたいで*17、結構眼差しを感じました。
皆さまの和気あいあいとした宴席にね、異常をお届け。すいません、人間の調達はね、ちょっと間に合いませんでした。でも上海ガニの方をね、食べさせていただきます。
上海ガニ、蟹の味が濃くて美味い。
推定味噌とオレンジ色の卵?内臓ですかね? なんかこれ味が濃くて美味いんだけどこれが何の「味」なのかよくわからないな 蟹っていうか 良質なプリン体の味がする……と思いながら甲羅にむしゃぶりついていた(比喩表現)ら、卵を抱えながら半分に真っ二つにされた蟹と目が合いました。君、美味いよ!
コンビニ:56元ぐらい=251円ぐらい
この日もしこたま食べた後なんですけど、全家(ファミリーマート)に寄って茶葉卵とファミリーマートプライベートブランドのマンゴーアイスティーを買って帰っている。
多分安いのを選んで買っているので、(紅茶風味砂糖水に果物の臭い付けた感じだな……)という感想になりましたが、台北のコンビニに打ってる茶葉が入ってるタイプの飲み物はかなり美味しいです。輸入してくれ 輸入したらいっそうそれなりの値段になると思いますので、結局それらを横目にプライベートブランドの麦茶緑茶ジャスミン茶を飲んでいそうですが……
2日目合計金額
- 食事(主食系):1670元=7500円ぐらい
- 軽食(アイス・カキ氷・コンビニ他):296元=1300円ぐらい
- 入場料:180元=800円ぐらい
総額 2140元=9600円ぐらい
三日目:台北(国家人権博物館など)
今回の旅行の主目的 ここです
実際行ってみると(私が見学している時間帯に)すれ違ったのは全員日本人だった*18んですけど、みんなゲームとか見て興味持った感じ? 私も~ というような声かけ事案を 脳内でやっていました。一人だったので。
朝食:138元=620円ぐらい
入店した瞬間日本語で「いらっしゃいませ」と言われるので、次に何をどう喋ればいいかわからなくなる。
普通に考えて中国語かさもなくば英語なんですけど、起き抜けということもあり脳が母語モードに切り替わってしまい、カオナシになってしまった。
グーグルマップの経路案内で「バス停の○○駅で降りる」というところまで書いてくれるのはいいんですけど、バス停の名前を半分の確率でアルファベット表記にされるとどの駅なのか分からなくなるのであれマジでやめてほしい。設定で解除とかできるんですか? 体感五割の確率で全部アルファベットになっちゃって結構困った。
国家人権博物館:0元
パスポートと引き換えに流暢な日本語ガイドを借りることが出来ます。
日本語ガイドによると「本国の自由主義的な価値観を宣伝する展示」として位置づけられているらしい*19。
昼食:35元=165円ぐらい
バス停でバスに向かって「停車しろ」アピールをタクシー捕まえるときばりにしないと平然とバスが素通りしていく世界なのですが、ここで一度、バス停から発車後に信号待ちしているバスの後方窓を外から叩く行為を目撃したことがある。バスは平然と発車していった*22。
かき氷:たぶん260元=1200円ぐらい
日本で買ったガイドブックに載っているカキ氷屋を攻めているので当然ですが、日本語メニューが当然のようにありますし、同じタイミングで店にいる客はだいたい日本人グループ客です。僕たちは南国の果物が好きなんですよ(広い主語)
生理用品:値段忘れた
ここで予備用に持ってきていた多い日の昼用生理用品が底を尽き、場を選ばず出血状態*23の股間環境が最悪の状態*24になったため、全家(ファミマ)でソフィを購入した。
折角なので現地の生理用品見てみたいな……と思う気持ちはありましたが、現地のドラッグストアを探している余力を一切許さない情勢だった*25。
なけなしの中国語で「便所貸して」といったら「清掃中だからダメ」とのことでしたが、「じゃあいいや」と剥き出しのソフィと共に退店しようとしたところ、紙袋にソフィを包んでくださいました。
なんか、学生時代に急に生理が来てしまい、やむなく自習室近くのコンビニに入って剥き出しの生理用品を買った時のことを思い出した*26。
※ここで四半期~半年程度記録がストップしている。
同人誌の原稿とかしていたから。
今は2024年の1月中旬も回っているし、この記録を中途半端にして旅行してクレジットカードを乱用したりしていますが、折角なので記録を続けようと思います。Googleの画像フォルダが溢れかえっているので、これを機に整理をしたいという意図もあります。
台北市立美術館:30元=140円ぐらい
展示物はだいたい近代~現代美術。
(たぶん)神話の文言がBad Apple!のように次々出てくるMADみたいな展示*27とか、韓国の巫女(おそらく)の祈祷シーンと彼女らの祈祷の裏に存在する歴史~社会問題を紹介する動画みたいなものを呆然と見た覚えがあります。歩き通しで疲れていた。
生誕か没後〇〇年の節目だったのかよくわかりませんが何德來先生の展示エリアがあり、大きな紙面に日本語でびっしり文字が書いてあるのを見てムスカになっていたりした(読める……読めるぞ……!!)
何德來先生、台湾出身の方で東京藝術大学を卒業されたあと台湾に戻り、書家として台湾近代美術に貢献した人だそうです。
時期が時期なので説明文を見るよりも本人を紹介する日本語記事や本人の直筆の方が読める。
この中で何德來先生直筆のお手紙の方では「内地も台湾も分け隔てなく大日本帝国臣民であるからして……」とゴリゴリ書いているところ、英語中国語のキャプションでは「東や南ということで分かたれはせず我々は同じ人間なので……」というふわっとしたニュアンスでまとめられているのを見たりしました。
ここの展示意図としては、美術館で近代美術に貢献した著名人のお人柄と結婚生活(国際結婚をしており、愛妻家だったらしい)を示す資料として引かれてきた新聞エッセイなので、ここで「帝国臣民」と言われると展示側からするとノイズなんだろうなということは理解しますが、しかし過去ではそういうことだったのでは? あらゆることが今出してくるとざわつくノイズの概念と分かちがたく接続していたのでは そこから当たり障りのないところが濾しとられている様を見るのも割合面白いなと思ってはいます。過去にもそういうことを繰り返して過去へのロマンというものをこう、掻き立てていたんでしょうし……知らんけど……
この最先端技術展示のところにカメラがonになったパソコン端末が置かれており、「これまでの映像の中であなたの顔が見つかるかどうか探してみましょう! あなたの顔写真を登録しますか?」というコーナーがあってなんか面白かったというか、ジョークが効いているというのか、或いは本当に実験をしているのか、なんか、ヒリついてるな……という感じになりました。これを表す言葉をよく知らないので、何とも……という感じになるんですけれども。
カメラロールを眺めていたところ、東洋趣味っぽい展示の近くには「1910年の日英博覧会で日本政府は台湾原住民であるパイワン族を得イギリスのWhite Cityで展示した。」という説明文があったようなので20世紀初頭のオリエンタリズムや「未開」に対する「西欧側」からの眼差しに特集した展示ということは間違いないと思います、たぶん。
そう言えばバス・MRTの移動は全て悠遊カードを使っています。SuicaとかPASMOみたいなもの。これに現金をチャージして移動しているので、最早自分がいくら使っているのか・カードの中にいくら入っているのか何も覚えていない。謎。
夕食:たぶん305元=1500円ぐらい
メニュー表には鶏〇(読めない漢字)と書かれており、これまでの私の記憶のなかで一番これに近い食感は白子。鶏のキンタマしょうがネギ茹でスープ? 何これ 非常においしかったです。今も味を覚えている。
夜食:130元(600円ぐらい)
その後ホテルに戻ったら清掃が入っていたようで、チェックイン時に眺めていた前任者の毛髪が目に見えて減った。良かった。
3日目合計金額
食費(主食):528元
食費(軽食 かき氷と豆花):340元
入場料:30元
交通費:最早記憶にない
総額 898元=4200円ぐらい
実際はここに生理用品が加算されているので、もうちょっと多く使ってると思う。
*1:日本⇔ベトナムのフライト時間はおよそ5時間程度、日本⇔台湾は3時間程度
*2:スマホを再起動したらPINコードの入力を求められたが、PINコードが記載されているSIMの台紙を携帯していなかったので一時的にスマホがただの板になったことがある
*3:以前はWi-Fiを借りると旅行先の電源タップに合わせた刺し口の変換ケーブルがついて来たのでこれを活用する手もありましたが、最近は有料のオプションになったのでWi-Fiついでに無料で変換ケーブルを入手するという手段は使えなくなっているし、私が台湾で見た刺し口はだいたい日本のものと同じなので持って行った変換ケーブルはただの重りになっていた。(参考)【早見表】台湾のコンセント事情~プラグの形状・スマホの充電は?日本の電化製品は使える?~ | 旅Pocket
*4:為替が各銀行によって微妙に違うらしいが
*5:一回ホテルと間違えてホステルを予約し3月の高所で冷水シャワードアの鍵は南京錠の部屋に彼女を泊まらせて以来、宿泊施設選びについては一切の信用をされていない。
*6:台湾の水道水は水道管や貯水槽の質的に飲まない方がいいらしい。持ち運び浄水器で対応しようと考えていたものの、ネットの記事で「浄水器でも対応できない」というコメントを見たので、旅行中は大人しくコンビニで水やお茶を購入していた(参考)https://twitter.com/su_chan_tw/status/1126014930954514432
*7:https://goo.gl/maps/6AVeJVPNb94XFqEW8
*8:滷豆腐
*9:中国大陸と台湾島は物理的な距離が近いんですけど台湾海峡の海流が曲者らしく、大陸から台湾に安定して辿り着けるようになる操船技術は17世紀以降のものらしいです。(たしか館内のパネルでそんなことが書いてあった覚えがある。)
*10:ここでいうメジャーな文化というのはそれこそ国立故宮博物院に展示されているような文物を指します。そういや故宮博物院の地下一階では姓を入力することで「だいたい何世紀頃中国大陸のどの辺りから移住してきた氏族なのかを紹介してくれるデータベース」があった記憶がありますが、今も展示されているんでしょうか
*11:博物館内で展示されている音声資料ではそう言われていた
*12:そもそも清国統治時代(17~19世紀)の原住民分類として「平埔蕃(平地にお住まいで漢化の進んだ皆さん)」と「高山蕃(高地にお住まいで漢化の進んでいない皆さん)」という区別があり、日本による植民地支配時代にはこの区分を参考に「平埔族」と「高山族」という分類がされた。現在政府に認定されている16の民族はこの大雑把な括りだと全て「高山族」に属するものとされる。ここに展示されている文物も基本高山族に分類される皆さんのもの。(参考)台湾原住民 - Wikipedia
*13:これについては私が口琴のことを「ムックリ」しか知らなかったので(なんかムックリに異様に似てるな……)と思い見ていましたが、世界各地に類似の楽器があるようでした。(参考)口琴 - Wikipedia
*15:ベトナムの博物館展示、軒並み「俺ら最強卍地元最高」に近しいテンションを感じている。
*16:知ってる単語を並べるレベル
*17:内装的にも一人客を想定していないところに一人で入っているため、店側がOKを出したとはいえ、店の雰囲気にそぐう客ではないという点では私が悪い。
*18:そもそもすれ違った人間の総数が職員の方を除くと三名 全員が日本語の音声案内を持っていた。
*19:いわゆる負の歴史を紹介する本邦の博物館は「この手の悲惨な出来事を繰り返さないように」「恒久平和を祈願する」というスタンスに立つことが多いので、恐らく大陸を意識しているのであろう宣伝をここで聞くことになるのを予想しておらず、少し驚いたのが印象に残った
*20:音声ガイドではこの作業に関する報酬の話はされず、皺を伸ばすコツをまず覚えるところから始まった……という感じだった。
*21:(権力者向け快適住環境牢屋が整えられたのは1980年代なので、政治犯収監エリアと比較すると時代が新しいというのもあると思いますが。)
*22:後方窓を叩いたところで運転手にはまず聞こえないと思うので、多分腹いせだと思う。
*23:「出血」というのは語弊がある(子宮内膜が剥がれ落ちて大概に血液に近い形で排出された状態)ものの、「用便のように意識である程度コントロールできるものではなく、股から勝手にフリーフォールしてくる」という意味合いを重く取って「出血(鼻血と同じ)」という表現を使っています。(参考)生理周期・期間や体の変化など、生理の仕組み-生理用品のソフィ
*24:オムツの中にフルで漏らしておりチャプチャプしている感覚に近いと思うので、赤ん坊だったらあまりの不快さに大声で泣いている。
*25:し、現地のドラッグストアも松本清(マツモトキヨシ)とかあるので、都市部であれば結構どこでもソフィが手に入るんだと思う。(参考)【マツキヨHD】台湾でドラッグストア展開‐現地企業と1月に合弁設立|薬事日報ウェブサイト
*26:私はその後無事卒業しある程度時間的余裕のある身分になった&「安さ」を優先し薬局で生理用品を買い溜めして持ち歩くようになるので、コンビニで生理用品をあまり買わなくなった
*27:If Narratives Become the Great Flood — LIU YU 記憶にある限りだとこの後ろのスクリーンに漢字がズラズラ並んでいた覚えがあり、エヴァンゲリオンのことを思い出しながら見ていた記憶がある。