メーデー!

旅行関係の備忘録ほか。情報の正確さは保証致しかねます。

現地ツアーを予約する時はレビューをきちんと確認しよう!(タイの水上マーケットツアーでボられた話です)

 

そもそもちゃんと調べろ、という話なんですけれども。

 

 

 

2022年7月にタイへ旅行に行った。

観光立国タイ*1では2022年6月から入国要件が緩和されており、タイランドパスの事前取得=新型コロナウイルスワクチン2回接種済み証明または陰性証明、100米ドル以上の保証がある医療保険に加入してパスポート情報と一緒に事前登録をすれば、隔離期間なく入国可能になる。

「ここなら行ける」と思ったから行った。

Twitterだけフォローしているが、同じ学校に在籍していたころには挨拶さえ数える程しかしたことがない同窓生も、ちょうどバトンタッチするような日程でタイに飛んでいた。

海外で不安になりたい人間の間で、今タイがブーム! いや知らんけど。

 

ちなみに2022年7月からはタイランドパスが廃止され新型コロナウイルスワクチン2回接種済み証明または陰性証明で入国可能となった。ここに無意味に100米ドル以上の保証がある医療保険に加入した旅行者が爆誕した。

 

閑話休題

 

タイに行ったので折角だから水上マーケットでも見ておくかと思い、水上マーケット観光タクシー貸し切りプランを予約した。以下では、このプランの感想について記録していきたいと思う。
わざわざ一つのプランに参加した記録を残すなら、プラン販売ページのレビューなり口コミなりに書けばいいじゃんというのは大いにあるんですが、その点についてはおいおい明らかになります。

 

www.kkday.com

 

何故他のツアーではなくわざわざタクシーをチャーターしたのかというと、


①ガイドが居る方がなんか高い気がする(これは誤り、高い気がするだけで、チャーターもそんなに値段は変わらない。タイまで飛行機で飛ぼうとしている人間目線だと誤差の範囲。)

②アンパワー水上マーケットを検索した時に出て来た、「蛍観光」をなんとなくしたくなったものの、蛍までカバーしているガイド付きツアーが上手いこと見つからなかった。(これが一番大きいかもしれないが、冷静になって考えてみると別に尻が光る虫を見たところでな……とも思う。虫好きじゃないし。まあ旅行っていうのは冷静さの対極にありますからね。)

③団体行動が嫌い(単純な行動としてはかなり得意だと思うが、単純に嫌い。)

 

これを加味した上で以上の旅行サイトにあるこの口コミが決め手になった。



 

いい感じですよね

 


※なお、以下のスクリーンショット画像は全て、当該ツアー斡旋ページの口コミから引いて来たものだ。最終確認日は2022年7月22日。

 

思い立ったが吉日、アカウントを取得し早々に申し込みを進める。

 

残念ながら自分の時間を売って安心を買い生計を立てている社会人をしているので、間に三連休を挟む実質たかが三日の休みもペコペコして回らなければいけない。

従事する業務が自己裁量で止められる類のものではなく、控え要員が居ないということもある(人員を増やせという話はずっとしているが、誰も入ってこないのだ どうして?)。

要するに、恒常的にちょっとずつある仕事が延々と続いていく賽の河原の石詰みのようなルーチンワークに従事しており、ちょっと連続で休もうとすると請求書の締日や上流から流れてくる突発案件などがバタバタ暴れはじめるのだ。うるせえ!!!!! 俺は休ませてもらうぞ!!!!!

あと同軸で、妹がなんか知らんけど買ってくれたファイアーエムブレム風花雪月をプレイしつつ、エーデルガルトとディミトリの支援二次を探している。やることが多い!(ここまで前振り ここでちゃん下調べが出来ていれば今回の記事は発生していないため。)

 

 

 


出国(仕事からの脱出)

仕事を放り出して成田から飛行機に乗り込む。

平日の昼間ということもあってか、成田空港の売店は薬局とユニクロ以外全部シャッターを下ろしていて不景気な感じですし、JALABCのWi-Fiを借りた同行者は北ウィング1階受け取り口→南ウィング→北ウィング4F受け取り口をピンポン玉のようにラリーされていた。今受け取りをしているのは北ウィング4Fだけらしいです。

 

7月のタイは雨季にあたり、観光シーズンではない。

 

www.thailandtravel.or.jp

 

ちなみに観光シーズンは11月~3月です。
ここでもあんまり真面目に情報収集が出来ていないあやふやな状態で飛行機に乗ってしまっているので、「雨季 タイ 観光」で検索して出てきたブログを閲覧し、「雨季というからにはまあ雨に降られるだろう」と曖昧な覚悟していたのですが、

 

クソ晴れ



晴れ女居た?

 

もしかすると雨季って、「クッッッソ暑い」ってことなのかもしれない。

いや、暑気(4-5月)が一番暑いってタイ政府観光庁は言ってるんですけど、とにかくクソ暑い。

9時を過ぎると既に殺人的な陽光。ちょっとでも日差しが陰ってくると、太陽光の直撃を免れほっと一息つく間もなく、待機中の湿度七割越えを確信する湿った熱気。12時~15時は、ヤバイ(語彙がなくなる)。

まだ高層ビルやショッピングモール、街中のゴン太電線がところどころ垂れ下がってる崩れかけのアーケード等、日差しを遮るもののある場所をウロウロしている分には何とかなりますが、遺跡や寺院等遮るもののない場所でカンカンに照らされていると、身体が焼石のようになる。

日差しを遮るものが無ければ、間違いなく日射病で死ぬ。

同行者は服から露出していない部分に日焼けを感じ、おそらく同行者よりは鈍感な身体の作りをしている私もシャツの襟ぐりが赤く腫れあがった(日焼けかと思ったが、数日置いたらあせもになっていた)。帽子か日傘のいずれかがマストアイテム。

 

16時を過ぎると段々、「日光対策で着ている長袖の上着のせいで暑い」と感じられるようになりますが、それまでは日光が痛くて、長袖を着ている暑さよりも、脱いでいるときに剥き出しの腕に感じる日差しから来る熱さの方が強い。

 

クッッッッソ暑い中で日々の行程をこなすことにいっぱいいっぱいになっており、水上マーケットについてロクに調べないまま旅程は過ぎて行った。

 

 

水上マーケット貸し切りタクシー予約当日

プランでは運転手がホテルロビーに迎えに来るのだが5分過ぎても来ず、電話をすると駐車場の方にいるとのことだった。

なお、この貸し切りツアーは各所を見終わったらタクシー運転手に電話してピックアップしてもらうことを前提としているので、現地で使用可能なSIMを入れるか現地携帯電話を借りるかして電話できる状態を作るのが必須です。

e-SIMという選択肢もありますが、これはおいおいまた備忘しようと思う。

 

とにかく、電話をしながらホテルロビーを抜けて駐車場に向かうと、確かにいる。娘とのツーショを待ち受けにしているおじさんと合流。

今日の登場人物は以下です。

たぶん私より英語喋れる筈なんだけど、折衝を私に任せようとする同行者。

「チェックイン」という単語を忘れて無意味に手を動かしたりする私。

英語を喋ってると思いきやタイ語を喋ってることがある運転手。

登場人物紹介終わり。

 

今回10時間チャーターで出した希望行程は、

①ダムヌンサドゥアック水上マーケット→②メークロン市場→③ワット・バーンクン→④アンパワー水上マーケット→⑤アンパワー蛍鑑賞の行程でした。

 

バンコク市内(サームヤーン駅の近く)からダムヌーンサドゥワック郡(ダムヌンサドゥアック水上マーケットがある場所)やアムパワー郡(アンパワー水上マーケットがある)まではおおむね一時間半程掛かるとのことだったが、時速120kmを出しつつ余裕でながらスマホをしている運転手の後部座席に座りながら辞世の句を考えていると、一時間と少しで着いた。

 

①ダムヌンサドゥアック水上マーケット

www.thailandtravel.or.jp

 

ここは午前に活気づくそうで、ガイドブックには遅くとも8時までにはバンコクを出発するようにとありますし、運転手からも「あそこは朝に行くもんだ」と茶化すような口ぶりで言われたりしましたが、諸々あって9時にバンコク発のツアー行程ということもあり、まあ話のタネに閑散とした市場を見ますか、というテンションでの参加でしたが、意外と賑わっていた。

 

実際市場部分がにぎわっていたのかは不明なんですけど、少なくとも一人1000バーツでボートを貸し切りにしてくれる主観的にはぼったくりボートのルート上はそこそこにぎわっており、あんまりおいしくない果物(ここ以外であんまりおいしくない果物を食べることはなかった 逆に不思議 100バーツ)を売っている船とか、普通においしいココナッツアイス(70バーツ)を売っている船がそこそこに行きかっていた。

 

何で1000バーツでボートを貸し切ったのか?

運転手がボートツアーの出発地点の駐車場(周りに何もない)で我々を下ろし、ボートツアーのスタッフが早速車を取り囲むと我々を連れて事務所に向かい、「これがツアーの行程ですよね」という当然顔で支払いを迫ってきたから。

 

ここで水上マーケットの仕組みというか、ダムヌンサドゥアック水上マーケットについてちゃんと調べていれば、ここで別に船に乗らなくともダムヌンサドゥアック水上マーケットには行けるとわかるんですけど、その時は「水上マーケットっていうからには船に乗らんとあかんのかな~」ぐらいで乗った。

 

ちなみにタイ・バンコク、50バーツ支払えば結構まとまった飯が食べれますし、300~500バーツで本式のタイ古式マッサージを受けられる世界です。

 

また、ぼったくりボートに乗るとダムヌンサドゥアック水上マーケットまでの間にぼったくりボート専用の市場が開かれており、鍵づめを使って観光客を捕獲しては何かを買うように迫るイベントがある。

700バーツの象のぬいぐるみとか、100バーツの果物詰め合わせ(おいしくなかった)とかがあります。

この辺りについては同じツアーに参加した英語圏の人間が血で書いたような体験記を残してくれているので、こちらをご参照下さい。

 

 

水上マーケットは観光客をターゲットにして、他所でいくらでも安く売られている土産物をただの屋台で売りつけている。

値段にして2000バーツのボートツアー(一時間)は、まるで金を払って観光客向けのショップを訪れ、屠殺の順番を待つようなものだ。(文中抜粋)


なお、通常の旅行記を見ると、水上マーケットの船は150バーツまたは250バーツぐらいで乗れる。

 

ダムヌンサドゥアック水上マーケット1000バーツボート貸し切りツアーの良かったところ

 

トイレが綺麗だった

 

途中でダムヌンサドゥアック水上マーケットお土産コーナーのようなところで船から降ろされ、20分ほど放置される。

高速道路のサービスエリアのようなその空間では、ココナッツシロップがウェルカムドリンクとして提供されていたり、推定ココナッツシュガーを食べさせてくれたりする(提供者はビニール手袋をしている)んですが、ここのトイレは無料の上にかなり綺麗、異臭もしなかった。

 

約一時間の行程が終わり、貸し切り1000バーツボートがツアーの出発地点に戻ると、ツアーの行きがけに撮影された写真をしつこく販売される(100バーツ)が、その時700バーツをゾウのぬいぐるみでなけなしのバーツをスったばかりだった(買い物へたくそ選手権)こともあり「お金ないんです!!!!!」と絶叫すると引き下がってくれた。

たぶん現金スッカラカンになった観光客慣れしてるのか、よほど荒んだ顔をしていたかのどちらかだと思う。

 

 

②メークロン市場

www.thailandtravel.or.jp

 

メークロン市場は線路の上で堂々と市場が催されており、列車が通過するときだけ市場の屋根なんかを申し分程度に片付けるという感じで営業している。

「タイ 市場」で検索すると結構画像が出てくる。フォトジェニックな有名スポットです。

 

さっき1000バーツの貸し切りボートに捕まったダムヌンサドゥアック水上マーケットや、後述するアンパワー水上マーケットと比較すると、なんだかんだここが一番地元に根差した雰囲気の市場だった。

マンゴスチン1kg40バーツ、なんか果物を凍らせた謎の細いアイスキャンディー2バーツ、明らかに鉄道通過見学外国人観光客向けの店のマンゴージュース50バーツ、同行者がマズいと言って食べなかったなんか中華風の平麺が100バーツと少しぐらい。

 

 

そこらで味噌のような色をした調味料がカゴに山盛りになって置かれて、甘辛いようなムッとする不快なにおいを放っている。

また、ここに到達したときの時間が11時頃だったということもあり、日射で脳が茹だる。判断力の低下を感じる。

 

メークロン市場自体はそこまで長くなく、一通り歩くとメークロン駅に到着する。

ここに来るまでメークロン市場が廃線の上にひしめき合うマーケットと思っていたらしい同行者は、「なんだこんなもんか」といったコメント。

 

メークロン市場と並走している位置関係の屋根付きの市場では魚や肉が平置きされて売られており、蠅がブンブン飛び回ってかなり雰囲気があります。

 

時刻表(市場入口の店に置いてある)

 

メークロン市場は見て回って一時間潰せるような広い場所ではなく、勿論この暑さと日光の下で一時間もウロウロすると人死にが出るので、ホリエモン似の鼻マスクおじさんが客引きをしている明らか外国人観光客向けの飲食店に転がり込んだ。

空調がないと間違いなく死ぬ環境に置かれている。一方でタイは格差が激しい国でもあり、グーグルマップの教えに従ってバンコクを少しウロウロすると明らか電気通ってなさそうな高架下にお住まいの方などをちらほらと見かける。

あと、これほどの空調を賄うタイの電力供給ってどうなってるんだと思って調べたんですが、六割は天然ガスらしい。

 

電車が通過する時刻が近づいてくると観光客が段々と増え始め、店内に居座ったノーマスクの欧米人観光客団体が店外のベンチに向かったのを皮切りに、店内でたむろしていた観光客がなんとなくそちらに向かい始める。

鼻マスクのホリエモンと各店員は店の前の庇を長い棒を使って外しながら、店外のベンチに群がる観光客に「ベンチの上に立っていいぞ」と指示をする。そうしないと見えないらしい。

 

 

 

 

メークロン市場について前知識がない同行者が廃線と思う程平然と市場が開かれていた線路の上に、果たして本当に列車なんか来るものかと半信半疑で眺めていると、その内メークロン駅の方向から警笛が聞こえて来て「あっこれ本当に来るんだな」と脳が理解する。警笛からしばらくすると、ゆっくりと列車がやってくる。

列車の運転手が窓から手を出しており(ハイタッチかな?)と思っていたところ、ホリエモン似の店員がビニール袋に入ったドリンクを運転手に向かって突き出し、運転手はハイタッチの要領でそれを受け取って行った。

 

遮断機の入る程の隙間はない近さで見上げる電車はこれまでにないアングルで、ホームから落ちた時に待避所から見上げる電車ってこんな感じかなと思った。

 

ここで旅程中で初めて日本人観光客とはっきりわかる四~五人の集団に遭遇(タイミングが良かったのか悪かったのか、或いは単純に母数が少ないのだろうが、王宮等では一度も見なかった)し、「ここの人たちからすると日常だよね」とか、「なんだかんだ〇〇さんの言う通りに観光が進んでてマジ凄いな~」という話をしていた。

その後、同行者とはしばらくの間、複数人の旅行って大変じゃないだろうかという話で盛り上がった。十年超顔を突き合わせていると話す話題が尽きてくるので、目に着いた他人がいるとすぐにその話で盛り上がってしまう。下世話だ。

 


③ワットバーンクン

ワットバーンクンに向かう。

時刻は11~12時頃、太陽が今まさに天辺で煌々と輝いている時間である。日差しが恐ろしく厳しい。同行者はここで10バーツのココナッツアイスを食べたが、彼女が言うことには「これは市販のアイスにココナッツシロップを掛けただけの味だ」と言っていた。一匙二匙食べさせてもらった私には、違いがよくわからなかった。

 

ワットバーンクンについては事前にタイ政府観光局のページを流し見る程度のことはしていた。

 

www.thailandtravel.or.jp

 

なんとなく写真のイメージのまま、「本堂が菩提樹に埋もれてる、遺跡みたいな現役の寺」をイメージしていったんですけど、ゴリゴリの現役寺だった。

 

現役寺

 

現地の人かタイ人観光客かわからないものの、結構な人が金箔を持って靴を脱ぎ本堂に入っていく。

本堂は確かに菩提樹に埋もれているが、なんか真新しくどでかい建物が本堂から離れたところにいくつか立っている。

入口には「ワットバンクーン&バンクーンキャンプ」という記載があり、何らかの施設が併設されているのかとネットで調べたところ、タイ語しか出て来なかったので検索を断念した。誰か知っていたら教えてください。

 

 

④アンパワー水上マーケット

www.thailandtravel.or.jp

 

アンパワー水上マーケットはダムヌンサドゥアック水上マーケットと比較して「ローカルな水上マーケット」という口コミを聞いていたんですが、こここそある意味、最も観光地化されていないか……?といった感じの、風情のある景観だった。

 

100バーツの座席(後述)の眺め

物価は、確かにダムヌンサドゥアックと比較するとはるかに安いとは思う。

一方で、そこまで広い市場でもないので、お土産を市場で買うのであればダムヌンサドゥアック水上マーケットか、何ならメークロン市場がいいのではないかと思う。

個人的にはメークロン市場の方がいいと思う。ダムヌンサドゥアック水上マーケットよりも規模はだいぶ小さいものの、値段ははるかに安かったからだ。

しかし、ペニスを象った置物とか灰皿とか、あとなんかよくわからないゾウの絵?とかは、見る限りダムヌンサドゥアック水上マーケットでしか売っていなかった(気がする)。

とはいえ、そもそも水上マーケットで雑貨は買うべきじゃない(観光地価格だから)というのは、他の方の旅行記でも言われていたような気がします。

その手のものは「チャトゥチャック・ウィークエンドマーケット」で買うのが一番いいらしい。今回行けていませんし、これを紹介している旅行ブログのリンクも喪ってしまったので、最早風の噂のレベルなんですけど……

 

ところでアンパワー水上マーケットなんですけど、貸し切りタクシーツアーリクエスト時、ここで馬鹿正直に「蛍鑑賞」とリクエストに書くと、また運転手が貸し切りボートを斡旋してくれる。

アンパワーはダムヌンサドゥアックと比較すると遥かに小さい規模の市場なので、最初からボートツアー発着地点に連れて行くのではなく、何かの元締めのような迫力ある女性の元に連れて行かれ、「船に乗りたければ1000バーツ、蛍鑑賞が終わったら運転手がここに迎えに来る」という手筈を板に水を流すような流暢さで説明してくる。

 

一方の私も、アンパワーについては事前に観光客の口コミを見ていた私は、アンパワー水上マーケットの蛍ボートは50バーツ程でどこでも乗れるということを知っていた。

なので「チケットはここじゃないところで買う」と言い張るものの運転手はここぞとばかりに英語が聞き取れない様子(だし、私の英語は確かに酷い)になる。

「貸し切りはいらない、1000バーツは高すぎる」と繰り返し言うと、「一人100バーツで他の観光客と同席」というところになるものの、「だからお前からはチケット買いたくないんだって」といっても話がらちが明かなくなるので、仕方なく100バーツを払うことになった。

 

蛍鑑賞は19時から、アンパワーに到着したのは16時過ぎのことで、3時間潰すにはなかなか狭い市場だったもので、一通り見て回ってから同行者と私は適当なベンチに座って快適なインターネット環境を楽しみ、そこで蚊に刺された。

見て回っている合間にも中国語や英語で「蛍鑑賞60バーツ」とうたう文句を何回か見聞きし、私たちは結局100バーツ払って60バーツの船に乗ることになった。

暗く暮れかかる空に、17時頃に雨を降らせたでかい雲がそこかしこにもくもくとしており、雷の音がする度に空が紫色に光った。

雨季なので蛍は見れないんじゃないか(何なら蛍観光をせずに帰ってもいいぐらいの気持ち)と思っていたが、私たちが船に乗った時は結構蛍が居た。

とはいえ、火垂るの墓やリトルマーメイドで描写される「いい雰囲気を作り出す」タイプのあのムードはなく、なんか暗い豆電球がチカチカしてるな~という感じだった。

あの蛍は蛍そのものの美しさというより、心理描写の一環に近いんだなと実感。

 

旅程後突如運転手から斡旋されなんか断っても断り切れなかった現地ツアーについて催行会社に問い合わせたところ、以下の返信が来た。

 

 

「1000バーツの貸し切りボートはオプションなので、そこで断れば普通にダムヌンサドゥアック水上マーケットに向かう」

「アンパワー水上マーケットの蛍ボートは、外国人は一律100バーツ。60バーツというのはタイ人の価格」とのことである。

前者はダムヌンサドゥアック水上マーケットについてよく知らず、適当に流されて支払った私が悪いのだが、後者では現地で60バーツで外国人を案内する看板を見ているし、実際外国人だって60バーツで乗れるという口コミを見ている身からすると、この回答は好意的に見て「先方が把握している状況が実態に即していない」か、悪く言えば「嘘を吐いている」ということになる。

 

と言う訳で、その旨を当該ツアーページの口コミに書いてみた。

が、言ってしまえば当然ながら、ツアーサイトの口コミは評価が良い順にソートされてくるので、私のシャウトはいくらページをスクロールしても出て来ない。

今パソコンで当該ページを見たら評価順でソートできたんですけど、スマホアプリ版だと「低評価順」のソートが実装されていない。

 

その代わりに、「友人」とか「一人旅」とか、旅行者の属性別に撮影された写真をソートすることができる。

試しにソートして他の観光客の感想を見ていると、以下の感想が出てきた。

アプリ版レビュー>会員様提供画像>「友達」から閲覧できるレビュー


おや……冒頭に掲載したトップソートの感想と一字一句たがわず同じじゃん……と思って戦慄して記事を書き始めたんですけど、

記事を書きだし、誤字を修正しながらよく考えるとこの感想がトップの感想として掲載されている(そして匿名で感想を投稿するという選択が機能していない)、ということではないか……と思った。

 

いずれにせよ、ここでよく確認すれば「運転手ガチャ」という事ぐらいは、ネットで確認できる低評価レビューから確認できたんじゃないかな……と思いました。旅行前にはよく確認してください。諸々を(自戒)

 

 

 

 

*1:2019年度の外国人観光旅行客受入数ランキング8位(39,916千人)、ちなみに日本は15位。「世界の外国人旅行客数 国別ランキング・推移(国連)」、GLOBAL NOTE株式会社、データ更新日2021年3月26日、https://www.globalnote.jp/post-3608.html(2022年7月22日最終確認)。 

同年度のタイにおける旅行・観光業がGDPに占める割合は全体の19.7%(1,080億米ドル) 世界全体平均は10.3%、ちなみに日本は7%。「ASEAN における観光政策
~タイ・ベトナム・フィリピンにおける地方誘客を中心に~」、Clair Report No. 508 (March 10, 2021) 、(一財)自治体国際化協会http://www.clair.or.jp/j/forum/pub/docs/508.pdf(2022年7月22日最終確認)。